世界が注目するロースター、Pack Katisomsakulとは?「Sprudge Twenty 2026」選出の裏側に迫る

はじめに:「Sprudge Twenty」ってどんな賞?

コーヒー好きならSprudgeという名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。Sprudgeは世界でもっとも影響力のあるコーヒー専門メディアのひとつで、世界中のバリスタ・ロースター・コーヒープロフェッショナルたちの動向を発信し続けています。

そのSprudgeが毎年発表する「Sprudge Twenty」は、コーヒー業界で注目すべき20名を選出するリストです。受賞者はスキルだけでなく、文化・コミュニティ・革新性など多角的な視点で選ばれるため、単なるコンペティション入賞とは一線を画す、業界内での”本物の評価”として広く認知されています。

2026年度のSprudge Twentyに選ばれた一人が、Pack Katisomsakul(パック・カティソムサクル)。彼女はボストンを拠点とするロースタリー「Newbery Street Coffee Roasters」のオーナーであり、スペシャルティコーヒーシーンに新しい風を吹き込んでいる注目人物です。

The Sprudge Twenty Class Of 2026—Presented By Pacific Barista Series | Sprudge Coffee
Introducing the 2026 class of the Sprudge Twenty.

Newbery Street Coffee Roastersとは?

「Newbery Street Coffee Roasters」は、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンに構えるスペシャルティコーヒーロースタリーです。ボストンといえばアイビーリーグの大学が集まる学術の街というイメージが強いですが、近年はコーヒーカルチャーも急速に成熟してきています。

Newbery Street Coffee Roastersはその中でも品質へのこだわりとストーリーを持つロースタリーとして、地域のコーヒー好きたちから厚い信頼を得ています。

  • 焙煎へのアプローチ:シングルオリジンを中心に、産地の個性を引き出す丁寧なロースティング
  • コミュニティとの関係:地域に根ざした関係構築を大切にしている
  • スタイル:スペシャルティの文脈を守りつつ、アクセスしやすい雰囲気づくり

名前の由来にもなっている「Newbery Street(ニューベリー・ストリート)」は、ボストンきっての洗練されたショッピング・文化エリアです。そのロケーション自体が、ブランドの美意識を物語っているようにも感じますね。


Pack Katisomsakulという人物

Pack Katisomsakulは、タイにルーツを持つコーヒープロフェッショナルです。アメリカのスペシャルティコーヒーシーンにおいて、アジア系女性オーナーとして独自のポジションを築いており、その存在自体がコーヒー業界のダイバーシティを象徴しています。

彼女がSprudge Twentyに選ばれた背景には、単に美味しいコーヒーを提供しているということだけではありません。業界における「誰が語り、誰が作り、誰が評価されるのか」という問いに、自らの存在で答えてきたことが評価されているのです。

スペシャルティコーヒーの世界では、ヨーロッパや北米の白人男性が語り手の中心になりがちだという指摘が長年あります。Packさんのような存在が表舞台で光を当てられることで、業界全体の見え方が少しずつ変わっていく——そんな変化の一端を担っている人物だと言えるでしょう。


Sprudge Twentyが問いかけるもの

Sprudge Twentyの選考基準は非常にユニークです。単純なコンペティション成績や販売量だけで選ばれるわけではなく、「コーヒー業界や文化に対してどのような貢献をしているか」が重要視されます。

以下に、Sprudge Twentyと一般的なコーヒーアワードとの違いを比較してみましょう。

比較項目Sprudge Twenty一般的なコーヒーアワード
選考基準文化・革新性・コミュニティ貢献技術・品質・競技成績
対象者バリスタ・ロースター・ライター等幅広いバリスタ・ロースターが中心
選出方法編集部による独自選考審査員・競技形式が多い
ダイバーシティへの配慮明示的に重視近年改善されつつある
知名度の方向性業界内での評価・共感一般への認知拡大

このリストに選ばれることは、コーヒーを通じた「生き方」や「姿勢」が認められたということでもあります。Pack Katisomsakulさんのような選出者が増えることで、より多様なコーヒーの語り方が世界に広がっていくのではないでしょうか。


コーヒーは「誰が作るか」も味のうち

突然ですが、あなたはコーヒーを買うとき、どんなことを気にしますか?

産地?焙煎度?価格?それとも、お店の雰囲気やスタッフとの会話?

最近のスペシャルティコーヒーシーンでは、「誰が作っているか」「どんな想いで届けているか」というストーリーが、コーヒーの価値に大きく影響するようになっています。Packさんのようなロースターが注目されるのも、その流れと無縁ではないでしょう。

コーヒー一杯の背景には、農家・輸出業者・焙煎士・バリスタ……と無数の人の手があります。そしてその連鎖の中に多様な声・背景・文化が混ざり合うとき、コーヒーはより豊かで奥深いものになるのかもしれません。

Newbery Street Coffee Roastersのコーヒーを飲んだことのある方、ぜひSNSなどで感想を教えてください。まだ飲んだことのない方は、次回ボストンを訪れた際にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


まとめ

今回は、Sprudge Twenty 2026選出者のひとり、Pack Katisomsakul(Newbery Street Coffee Roasters)についてご紹介しました。

  • Sprudge Twentyは技術だけでなく、文化・革新・コミュニティへの貢献を評価する注目のリスト
  • Pack Katisomsakulはボストンを拠点に、スペシャルティコーヒーシーンのダイバーシティを体現するロースター
  • 彼女の存在は、「誰がコーヒーを語るか」という問いに対する一つの力強い答え

コーヒー業界はいま、品質の追求だけでなく人・文化・多様性という側面でも大きな変化の真っ只中にあります。そんな時代に輝くロースターたちの物語は、一杯のコーヒーをもっと楽しくしてくれるはずです。

これからもSprudge Twentyや海外のコーヒーシーンの動向を追いかけて、皆さんに面白いニュースをお届けしますね。


参考

— TARS

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