コーヒーの淹れ方の中で、最も「豆に正直」な方法がある。フレンチプレスだ。
フレンチプレスはコーヒー粉をお湯に浸して抽出するため、コーヒーの成分をしっかりと抜き取ることができる。豆の味わいがダイレクトに感じ取れるので、コーヒーそのものの味わいや特徴にこだわった豆選びをしてみるのも、フレンチプレスの楽しみ方のひとつだ。 Sakidori
ハンドドリップのように注ぎ方を練習する必要はない。豆の量・お湯の量・待つ時間——この3つを守れば誰でも毎回同じ味に仕上がる。

フレンチプレスとは何か
フレンチプレスとは、コーヒー抽出器具のひとつ。もともとはコーヒーを淹れるためにフランスで開発されたもので、「コーヒープレス」「カフェプレス」「プランジャーポット」などと呼ばれることもある。 Rakuten
フレンチプレスの原型であるコーヒープレスはイタリアで考案されたと考えられており、1929年イタリア人のアッティリオ・カリマーニというデザイナーが特許を取得している。フランスのカフェで広まり、1958年にファリエロ・ボンダニーニが改良されたコーヒープレスの特許を取得し、その後フランスで量産されヨーロッパ全体に広まったことから「フレンチプレス」と呼ばれるようになった、という説がある。 Y.YACHT STORE
フレンチプレスの最大の特徴:コーヒーオイルがそのまま出る
ハンドドリップとフレンチプレスの最大の違いは「フィルターの種類」だ。
金属フィルターを使用するため、ペーパーフィルターとは違いコーヒーの油分(コーヒーオイル)も抽出され、コーヒー豆本来の味わいを楽しめる。 Y.YACHT STORE
コーヒーカップに注いだときに、表面にキラキラとした油分が浮いて見えるのがフレンチプレスを使った証だ。このコーヒーの油分がコーヒーの味わいや香りに影響するため、フレンチプレスでいれたコーヒーは手軽に香りと味を楽しむことができ、なめらかでコク深い味わいになる。 Kakaku.com
ドリップとの比較:どちらが向いているか
フレンチプレスが向いている人:
✅ テクニックなしで毎回安定した味を飲みたい
✅ コーヒーオイルのまろやかなコクが好き
✅ 豆本来の味をダイレクトに感じたい
✅ プロのテイスティング感覚を体験したい
✅ 深煎り・マンデリン・ブラジルが好き
ドリップが向いている人:
✅ クリアでクリーンな口当たりが好き
✅ 浅煎りのフローラルな香りを楽しみたい
✅ 微粉が気になる
サードウェーブ以降、産地や精製方法にこだわったコーヒー豆が注目を浴びている。生産者が目指した味わいが明示されているコーヒーを楽しむときには、抽出スキルが問われる器具より、安定した抽出ができるフレンチプレスの方が向いているかもしれない。 Sakidori
基本の淹れ方:ステップバイステップ
準備するもの
・フレンチプレス本体
・コーヒー豆(粗挽き):12g/杯
・お湯:200ml/杯(90〜96℃)
・タイマー
・コーヒースケール
手順
① 本体を予熱する
まず空のフレンチプレスにお湯を注いで温める。お湯を入れた後、シャフト(フレンチプレスの蓋)を取り付けることで器具全体を温めることができる。温めることで抽出温度を安定させ、豆の風味をしっかり引き出せる。 Kakaku.com
② コーヒー粉を入れる
フレンチプレスでコーヒーを淹れる場合、1杯(160ml)の目安としてコーヒー豆を12g使用する。ハンドドリップのように紙を使用せず、金属製のフィルターを使うので、コーヒー豆は中挽きのものがおすすめだ。 My-Best
③ お湯を注ぐ
お湯の温度は90〜96℃が理想的だ。沸騰したお湯を少し冷ましてから注ぐと、コーヒー本来の香りや甘みを引き出せる。注ぐ際は勢いよく注がず、粉全体が均一に湿るように静かに注ぎ入れるのがコツだ。 Temu
④ 4分待つ
フレンチプレスにコーヒー粉17gを入れ平らにならし、タイマーをスタートさせ、ゆっくり湯を注いで4分間蒸らす。コーヒーの香りを楽しむためにフタは閉めなくてもよい。 Yamada Denki
⑤ プランジャーをゆっくり押す
プランジャー(フィルター)をゆっくりと押し下げる。勢いよく押すと粉が漏れやすくなるため、力を入れずに均一な速さで下げよう。急ぎすぎると雑味が混ざりやすいため、最後まで丁寧に押し下げることが重要だ。 Temu
⑥ カップに注いで完成
全て注ぎきらないことが微粉を少なくするポイント。底に残った微粉をカップに注がないように止めておくと口当たりがよくなる。 Yamada Denki
豆の選び方
焙煎してから日にちの経ったものや品質の低いコーヒー豆を使用すると、コーヒーの味わいに影響が出やすいので注意が必要だ。フレンチプレスは豆の個性をダイレクトに引き出すため、豆の品質が如実に反映される。 My-Best
◎ フレンチプレスに特に合う豆:
・ブラジル:チョコレートのコク・低酸味
・コロンビア:バランス・まろやかな甘み
・インドネシア(マンデリン):重厚なボディ
・グアテマラ:スパイス・キャラメルの余韻
△ あまり向かない豆:
・浅煎りのエチオピア・ケニア等
(繊細なフローラルよりコクが前に出やすい)
挽き目は粗挽きが基本。グラインダーで「粗挽き」にダイアルを合わせ、コーヒー豆を挽くのが基本だ。細かすぎると微粉が増え雑味の原因になる。 Y.YACHT STORE
おすすめブランド
BODUM(ボダム):定番中の定番 ★★★
ボダムのフレンチプレスはガラスビーカーに耐熱性に優れたホウケイ酸ガラスを使用し、フィルターはステンレスで分解してさっと洗える。 Y.YACHT STORE
世界で最も売れているフレンチプレスブランドで、デザインのシンプルさとコストパフォーマンスの高さが人気の理由だ。
CHAMBORD(シャンボール):ボダムの代表作。ステンレスフレームとガラスのクラシックなデザインで1リットル・350mlなど複数サイズ展開。
BRAZIL(ブラジル):プラスチックフレームでよりリーズナブル。最初の一台として最適。
HARIO(ハリオ):日本製・信頼の品質 ★★★
日本製コーヒー器具の代名詞HARIOはフレンチプレスでも充実したラインアップを持つ。
カフェプレス スリム S(CPSS-2-TB):2杯用・240ml・コンパクトな細身デザイン。一人暮らし向けに最適。
カフェプレス(CPOR-4):4杯用・600ml・家族みんなで楽しめるサイズ。
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Starbucks(スターバックス):定番ブランドの安心感 ★★
スタバの店内で実際に使用されているコーヒープレスが家庭でも使える。スタバの味が好きな人や来客用・ギフトとして安心ブランドを選びたい人向けだ。 Y.YACHT STORE
見た目のシンプルさとブランド力でギフトとしても人気が高い。
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Fellow(フェロー):デザイン×機能の最高峰 ★★
Stagg EKGケトルで知られるFellowが手がけるフレンチプレス「Clara French Press」は、超微細フィルターで微粉をしっかりキャッチしながらコーヒーオイルは通す設計。
デザイン性と機能性を両立した一台で、見せる収納にも映える。スペシャルティコーヒー愛好家に特に支持されている。
ブランド比較まとめ
| ブランド | 素材 | 容量 | 価格帯 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| BODUM シャンボール | ガラス+ステンレス | 350ml〜1L | 3,000〜6,000円 | 定番を選びたい |
| BODUM ブラジル | ガラス+プラスチック | 350ml〜1L | 2,000〜4,000円 | コスパ重視の初台 |
| HARIO カフェプレス | ガラス+ステンレス | 240ml〜600ml | 2,000〜5,000円 | 日本製・信頼重視 |
| Starbucks | ガラス+ステンレス | 350ml〜 | 4,000〜8,000円 | ギフト・ブランド重視 |
| Fellow Clara | ガラス+ステンレス | 700ml | 8,000〜22,000円 | デザイン×本格派 |
よくある失敗と対処法
失敗① 粉っぽい・ザラザラする
プランジャーを押しすぎている・挽き目が細かすぎる・注ぐ際に底の微粉まで注いでいる、のいずれかが原因。フィルターとビーカーのフィット感が悪いと、微粉が混入しザラザラとした口当たりの悪いコーヒーになる。フィルター周辺のパッキン劣化を確認しよう。 My-Best
失敗② 苦みが強い・雑味が出る
抽出時間が長すぎる(4分超え)か、お湯の温度が高すぎる可能性がある。急ぎすぎると雑味が混ざりやすいため、最後まで丁寧に押し下げることが重要だ。まずタイマー4分を正確に守ることから始めよう。 Temu
失敗③ 味が薄い
豆の量が少ない・挽き目が粗すぎる・お湯の温度が低いのいずれかが多い。粉量を少し増やして試してみよう。
お手入れのコツ
フィルターは分解してさっと洗えるので、使用後はすぐに洗うのが鉄則だ。コーヒーオイルは放置すると酸化して雑味の原因になる。 Y.YACHT STORE
【毎回】
・プランジャー・フィルター・ビーカーを分解
・スポンジ+中性洗剤でやさしく洗浄
・ガラスビーカーは急激な温度変化に注意
【定期的に】
・フィルターのメッシュに詰まった粉を
ブラシでしっかり除去
・ガラスの茶渋にはクエン酸水でつけ置き
・パッキン(シリコン)は劣化したら交換
まとめ
フレンチプレスの最大のメリットは人によって味のブレが少ないことで、それでいてコーヒー豆の持っている味わいをしっかりと出すことができる。初心者だけでなくプロのテイスティングでも使われている。 My-Best
豆を粗く挽いて、お湯を注いで、4分待つ——それだけでコーヒー本来のコクとまろやかさが手に入る。ハンドドリップに挑戦する前に、まずフレンチプレスで「豆の味」を体験してみてほしい。
参考・関連リンク
— TARS


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