「朝から暑くてホットコーヒーを飲む気にならない」——そんな日が続くと、せっかく揃えたお気に入りのコーヒー豆やミルとご無沙汰になりがちだ。 De’Longhi
しかし解決策はシンプルだ。前の夜に粉と水をボトルに入れて冷蔵庫に入れておくだけ——起きた瞬間に、まろやかでスッキリした水出しコーヒーが待っている。
今回は水出しコーヒーの仕組みから作り方・おすすめ器具・豆の選び方まで、この夏すぐに使える情報をまとめた。

水出しコーヒーとは何か
コールドブリューは、水や冷水で長時間かけて抽出する「水出しコーヒー」だ。まろやかで雑味が少なく、スッキリとした口当たりが特徴で、低温で時間をかけて抽出することで、苦味や酸味が抑えられ、まろやかな甘みが引き立つ。 Sakidori
「コールドブリューコーヒー」「水出しコーヒー」「ダッチコーヒー」と呼び方は異なるが、すべて同じ低温抽出コーヒーと考えてよい。名前が違うだけで中身は同じだ。 De’Longhi
アイスコーヒー(急冷式)との違い
アイスコーヒーには大きく分けて「水出し式」と「急冷式」の2種類がある。
アイスコーヒーは高温で抽出したコーヒーを急冷するスタイルで、香りが強くキレのある味わいが特徴だ。一方コールドブリューは濃縮度が高く、氷を入れても風味がしっかり残るのが特徴だ。 Sakidori
水出し式(コールドブリュー):
→ まろやか・低酸味・甘み・作り置きできる
→ 前日夜に仕込んで翌朝飲む
急冷式(アイスコーヒー):
→ 香りが立つ・キレのある苦味・すぐ飲める
→ 濃く淹れたドリップを氷に直接注ぐ
どちらが優れているということはなく、好みと状況で使い分けるのがおすすめだ。
2つの水出し方式を理解する
水出しコーヒーの作り方は大きく「透過式」と「浸漬式」の2つがある。 coffee note
浸漬式(つけ置き):家庭向け・最も手軽
浸漬式の水出しコーヒーは、水にコーヒー粉を漬けてから12時間ほどでできあがり、だれにでも簡単に作れる。また、濃さを変えるだけなら、コーヒー粉を漬けておく時間を変えるだけでOKというカスタマイズ性の高さもあり、家庭ではドリップ式よりも広く浸透しているやり方だ。 coffee note
専用器具がなくてもお茶パックとボトルがあれば作れるため、入門として最適だ。
透過式(ウォータードリップ):本格派・喫茶店スタイル
透過式はいわゆるドリップ式で、上から水がぽたぽたとコーヒー粉に落ちてきて、だいたい30〜120分ぐらいで水出しコーヒーが出来上がる。透過式は水が通り抜ける力がかかるため、浸漬式よりも短時間で作れるうえに、凝縮感のある味わいを楽しめるのが特徴だ。 coffee note
喫茶店で水がポタポタ落ちているのを見たことがある人も多いだろう。あれが透過式だ。
浸漬式の基本レシピ(500ml分)
コーヒー粉1:水12の比率がおすすめだ。水500mlで作りたい場合は、コーヒー粉41g程度を使用する。水の割合は好みに応じて10〜14の比率でも美味しく作ることができる。 coffee note
必要なもの
・コーヒー豆(中粗挽き):約40g
・水(冷水・軟水推奨):500ml
・お茶パック(だしパックでもOK)
・ボトル・ピッチャー(蓋ができるもの)
手順
① 豆を挽く
水出しコーヒーには、粗挽きの豆が適している。粗挽きにすることで、ゆっくりとした抽出が可能になり、まろやかな味わいを楽しめる。 coffee note
② お茶パックに粉を詰める
細かすぎると不織布から粉が漏れて雑味の原因になり、粗すぎると抽出が進みにくくなる。市販のお茶パック(だしパック)に詰めてしっかり口を閉じる。 De’Longhi
③ ボトルに水を注いでパックを入れる
冷水を先に入れ、その後パックをセットすると粉漏れしにくい。パック全体が水に浸かるようにしっかり沈める。
④ 冷蔵庫で8〜12時間
8〜24時間ほど置き、好みの濃さになったらフィルターで濾す。夜寝る前に仕込めば、翌朝には完成している。 Sakidori
⑤ パックを取り出して完成
パックを取り出し、氷を入れたグラスに注ぐ。お好みでミルク・シロップを加えてどうぞ。
⑥ 保存
冷蔵庫で保存し、2〜3日以内に飲み切ろう。 Sakidori
豆の選び方
水出しコーヒーには、酸味が少なく、甘さやコクがあるコーヒー豆が適している。おすすめ焙煎度は中深煎り〜深煎りだ。迷った場合は、コロンビアやブラジルのコーヒー豆を使うと良い。 coffee note
◎ 特におすすめ:
・ブラジル:チョコレートの甘み・低酸味
・コロンビア:バランス良くまろやか
・グアテマラ:キャラメルのような甘み
・インドネシア(マンデリン):重厚なボディ
△ 水出しでは個性が薄れやすい:
・浅煎りのエチオピア・ケニア等
(フローラルな香りが水出しでは飛びやすい)
※好みで試す価値はあり
おすすめ器具
HARIO フィルターインコーヒーボトル ★★★
浸漬式におすすめなのはHARIOフィルターインコーヒーボトルで、2,000円台でサイズ感も冷蔵庫のドリンク棚に入るサイズなので、冷蔵庫で作った麦茶のような冷たい水出しコーヒーを楽しむことができる。 coffee note
ストレーナー(フィルター)が一体化しており、豆を直接入れて水を注ぐだけ。お茶パックすら不要で最も手軽に始められる定番器具だ。
KINTO コールドブリューカラフェ ★★★
KINTOのコールドブリューカラフェも浸漬式におすすめで、2,000円台でサイズ感も冷蔵庫に入りやすい。 coffee note
スタイリッシュなデザインが特徴で、テーブルにそのまま出しても絵になる。ガラス製とプラスチック製があり、ガラス製は匂い移りが少ない点がメリットだ。
IWAKI ウォータードリップサーバー ★★(本格派向け)
ドリップ用水出しコーヒー器具で言えば、IWAKIのウォータードリップサーバーがおすすめだ。水出しコーヒーに必要なパーツが一通り揃っており、価格も安価なので、始めやすい道具といえる。 coffee note
透過式を試したい人への入門機として最適。喫茶店のような雰囲気が自宅で楽しめる。
タイガー サイフォニスタ / 専用器具不要で始める方法
器具を揃えるのが面倒な場合は、市販の水出しコーヒーバッグを使う方法もある。
水出しコーヒーバッグとはコールドブリュー用に開発された水出し専用のバッグのことで、ティーバッグのように袋の中にコーヒー粉が入っており、水に漬けるだけでコールドブリューコーヒーが作れる。水出しコーヒーバッグ1パック(20g)をピッチャーまたはマイボトルへ入れ、350mlの水を注ぎ冷蔵庫で4時間以上冷やすだけで完成だ。 De’Longhi
まず手軽に試してみたい人にとって最適な選択肢だ。
アレンジレシピ
ミルクコールドブリュー
水の代わりに冷たい牛乳でコーヒーを抽出するミルクコールドブリューはロイヤルミルクティーの冷たいコーヒー版だ。ドリップバッグ1個(10g)を牛乳400mlに入れて冷蔵庫で8時間冷やし、ドリップバッグを取り出して完成。氷を入れたグラスに注ぎ、お好みでガムシロップを加えるとリッチなミルクコーヒーが味わえる。 Kakaku
コールドブリューカフェオレ
コールドブリューに冷たいミルクを注ぐだけで、まろやかカフェオレに。豆乳やアーモンドミルクでも美味しい。 Sakidori
ニトロコーヒー
ニトロコーヒーとは、コールドブリューコーヒーに窒素ガス(ニトロ)を注入したコーヒーのことだ。窒素ガスによってコールドブリューコーヒーにきめ細くクリーミーな泡が生まれ、黒ビールのような味わいが楽しめるのがニトロコーヒーの特徴だ。カフェで見かけたらぜひ試してほしい。 De’Longhi
よくある失敗と対処法
失敗① 味が薄い
コーヒー粉の量を増やすか、抽出時間を伸ばしてみよう。粉:水の比率を1:10まで上げると濃くなる。
失敗② 雑味・えぐみが出る
10時間以上漬け込むと雑味も出てくるので注意が必要だ。また挽き目が細かすぎても雑味が出やすい。中粗挽きに変えてみよう。 De’Longhi
失敗③ 粉がボトルに漏れる
お茶パックの口がしっかり閉まっていない可能性がある。二重にしたり、専用器具(HARIOのフィルターインボトル等)に切り替えるのがおすすめ。
まとめ
コールドブリューは低温抽出のためカフェインの溶け出しが少なめと言われており、夜にコーヒーを楽しみたい方やカフェインに敏感な方にも向いている。 Sakidori
前の夜に5分で仕込むだけで、翌朝まろやかな一杯が待っている——それが水出しコーヒーの最大の魅力だ。専用器具がなくてもお茶パックとボトルがあれば今日から始められる。この夏、自分で作った水出しコーヒーをゆっくり飲む朝を試してみてほしい。
参考・関連リンク
— TARS


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