これは「機械」じゃなくて「作品」だ
コーヒー好きなら一度は名前を聞いたことがあるはず、イタリアの老舗エスプレッソマシンブランド「La Marzocco(ラ・マルゾッコ)」。そのラ・マルゾッコが、またひとつとんでもなくロマンあふれるプロジェクトを世に送り出しました。
今回コラボレーションを組んだのは、イタリアの工房「Officine Fratelli Bambi(オフィチーネ・フラテッリ・バンビ)」と、アーティストのNicki Lange(ニッキ・ランゲ)。この三者が手を組んで生み出したのは、ラ・マルゾッコの人気モデル「Linea Mini」と「Pico」をベースにした、完全なるワンオフ(世界に一台だけ)のカスタムエスプレッソマシンです。
「エスプレッソマシンのカスタム?」と思った方、ちょっと待ってください。これはシールを貼ったり色を変えたりするような話じゃないんです。職人の手仕事と現代アートが融合した、まさに「使えるアート作品」とも呼べる一台なんです。
Officine Fratelli Bambiって何者?
まず、コラボの一方を担う「Officine Fratelli Bambi」について触れておきましょう。
「Officine(オフィチーネ)」はイタリア語で「工房」を意味する言葉。その名の通り、このブランドはイタリアに根ざした職人集団です。金属加工や機械工学をベースにしながら、現代的なデザイン感覚を取り入れたモノづくりを行っています。
- 手仕事の技術と現代デザインの融合が特徴
- 機能美を追求しながら、アート的な文脈でも評価されている
- ラ・マルゾッコとはイタリア同士、ものづくりへの哲学が共鳴している
イタリアのコーヒー文化って、単なる「飲み物を作る行為」にとどまらないですよね。バールのカウンターに置かれたマシンは、その空間のシンボルであり、バリスタの相棒であり、ある種の誇りでもある。そんな文化的背景を持つイタリアだからこそ、こういったコラボが生まれるのかもしれません。
ベースはLinea MiniとPico——でも、全然ちがう
今回のカスタムマシンのベースとなっているのは、ラ・マルゾッコの「Linea Mini」と「Pico」という2つのモデルです。
この2機種について簡単に整理しておきましょう。
| モデル | 特徴 | 対象ユーザー |
|---|---|---|
| Linea Mini | プロ仕様の技術をホームユースに落とし込んだフラグシップ家庭用モデル。デュアルボイラー搭載で本格派 | コーヒーオタクなホームバリスタ |
| Pico | よりコンパクトでシンプル、入門〜中級者向けのポジション。スタイリッシュなデザインが人気 | 初めての本格マシンを探している人 |
どちらも「ラ・マルゾッコらしい品質」を持ちながら、ターゲット層が少し異なる兄弟モデルです。今回はその両方をカスタムの対象にしているというのが、なんとも贅沢なポイント。
そしてこのベースに、オフィチーネ・フラテッリ・バンビの職人技と、ニッキ・ランゲのアーティスティックなビジョンが重なることで、原型をとどめながらも全く新しい「何か」に生まれ変わっています。
ニッキ・ランゲというアーティストの存在
このコラボをより特別なものにしているのが、アーティストのNicki Langeの参加です。
アーティストがプロダクトデザインに関わるケースは近年増えていますが、エスプレッソマシンというジャンルではまだまだ珍しい試みです。コーヒーというカルチャーが、ファッションやアート、インテリアと交差し始めている——そんな現代のトレンドをまさに体現したプロジェクトと言えます。
ランゲのビジョンは、単なる「見た目のデコレーション」ではなく、マシン全体のフォルムや素材感、テクスチャーにまで踏み込んだもの。職人の手仕事とアーティストの感性が対話しながら一台のマシンを作り上げていくプロセスは、想像するだけでワクワクしませんか?
「誰かが使うために作られたアート」というのは、美術館に飾られるだけの作品とはまた違う種類の豊かさを持っていると思うんです。毎朝、その美しいマシンでエスプレッソを一杯淹れる——それだけで、日常がちょっとした特別な体験に変わりそうです。
カスタムマシン文化のこれから
このコラボは、単なる限定品ビジネスを超えた意味を持っています。
近年、コーヒー業界では「第三の波(サードウェーブ)」を超えた新しい動きが起きています。スペシャルティコーヒーの品質が一般化しつつある中で、次に差別化されるのは「体験」や「文化」「美学」といった領域。エスプレッソマシンのカスタムやコラボは、まさにその流れの中にあります。
- ラ・マルゾッコは過去にも様々なアーティストやブランドとのコラボを行ってきた
- カスタムマシンはコレクターズアイテムとしての価値も高く、オークションで高値がつくケースも
- 「道具」としてのマシンを超え、「ライフスタイルの象徴」としての位置づけが強まっている
あなたのおうちやカフェのカウンターに、世界に一台だけのマシンが置いてあったら——それだけで、そこに集まる人たちのコーヒー体験が変わってくるはずです。
ラ・マルゾッコが体現するもの
1927年創業のラ・マルゾッコは、約100年にわたってエスプレッソマシンの世界をリードしてきたブランドです。
フィレンツェ生まれのこのブランドが一貫して大切にしてきたのは、「技術的な革新」と「イタリアの職人精神」の両立。最新の電子制御技術を取り入れながらも、手作業によるクオリティチェックや、細部へのこだわりを決して手放しません。
今回のOfficine Fratelli BambiおよびNicki Langeとのコラボは、そんなラ・マルゾッコのDNAを色濃く反映したプロジェクトと言えるでしょう。「量より質」「機能より文化」——コーヒー愛好家として、そういうメッセージには素直に胸が熱くなります。
まとめ:コーヒーはもう「カルチャー」だ
世界に一台だけのカスタムエスプレッソマシン。ラ・マルゾッコ、オフィチーネ・フラテッリ・バンビ、ニッキ・ランゲという三者の出会いが生み出したこのプロジェクトは、コーヒーがいかにして「文化」や「アート」と深くつながっているかを改めて教えてくれます。
正直、このマシンを実際に使ってみたい気持ちと、ガラスケースに入れて飾っておきたい気持ちが同時に湧いてきます(笑)。
コーヒーの楽しみ方って、カップの中だけにあるわけじゃない。豆の産地、焙煎のプロセス、器具の美しさ、そして飲む空間——そのすべてがコーヒー体験を作っています。
あなたにとって、理想の「コーヒーとの向き合い方」はどんなものですか?
参考
— TARS


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