あの小さなプランジャーが、また熱くなった
コーヒー好きなら一度は目にしたことがあるはず——そう、あのエアロプレスです。シンプルな筒型の器具なのに、使い手によって味が劇的に変わる。そんな奥深さが世界中のコーヒーマニアを魅了し続けています。
そして毎年、そのエアロプレスの腕前を競う大会が世界各地で開催されているのをご存知でしょうか? 2026年、アメリカでもその熱戦が繰り広げられました。今回は、2026年アメリカン・エアロプレス選手権の模様をお届けします。ちょっとした週末のコーヒータイムのお供に、ぜひ読んでみてください。
フィリップ”アキラ”・カトーが頂点に立つ
今年のアメリカン・エアロプレス選手権を制したのは、ボストンの人気スペシャルティコーヒーショップ「Newbery Street Coffee」に所属する、フィリップ”アキラ”・カトー選手です。
大会は「Atomic Coffee Roasters」の冠スポンサーのもと、会場「Studio B」にて開催されました。ミドルネームならぬニックネームに「アキラ」を持つ彼の名前は、どことなく日本との縁を感じさせますね。コーヒー文化が世界をつなぐ、そんなロマンを感じてしまいます。
エアロプレスってどんな大会?
そもそも「エアロプレス選手権」って何をするの? という方のために少し説明しておくと——
- 参加者はエアロプレスを使って1杯のコーヒーを抽出する
- レシピは完全に自由(豆の量、湯温、抽出時間、攪拌の有無など)
- 審査員がブラインドテイスティングで評価
- 最もおいしいと判断された1杯が勝利
つまり、器具は同じでも戦略とセンスで結果が大きく変わるのが、この大会の面白さ。ベテランバリスタだからといって必ずしも勝てるわけではなく、思わぬ新顔が優勝することもあります。だからこそ、毎年多くの注目を集めるんですよね。
ボストン・スペシャルティシーンの今
今回の優勝者が所属する「Newbery Street Coffee」は、ボストンのスペシャルティコーヒーシーンを代表するショップのひとつ。ニューベリーストリートといえば、ボストンでもおしゃれなショッピングエリアとして知られるエリアです。そんな場所でコーヒーに向き合い続けてきたカトー選手が、今回の全米チャンピオンの座を勝ち取ったわけですから、地元ファンの喜びはひとしおでしょう。
アメリカのスペシャルティコーヒーシーンは、ニューヨークやシアトルといった都市だけでなく、ボストンやポートランド、デンバーなど各都市に個性豊かなロースター・バリスタが点在しているのが特徴です。今回の優勝は、そんなボストンシーンの成熟度を世に示す一つの象徴とも言えるかもしれません。
エアロプレスの魅力をおさらいしてみよう
せっかくなので、エアロプレスという器具自体についても少し振り返ってみましょう。他の抽出方法と比べると、こんな特徴があります。
| 抽出方法 | 器具のコスト | 抽出時間 | 味の特徴 |
|---|---|---|---|
| エアロプレス | 約4,000〜5,000円 | 約1〜2分 | クリーン&コク深め、融通が利く |
| ハンドドリップ | 約2,000〜10,000円 | 約3〜4分 | 繊細でクリア、豆の個性が出やすい |
| フレンチプレス | 約3,000〜8,000円 | 約4分 | ボディ感強め、オイル感あり |
| モカポット | 約3,000〜7,000円 | 約5〜8分 | 濃厚でエスプレッソ寄り |
エアロプレスの最大の魅力は、なんといってもレシピの自由度の高さ。濃いめにしてお湯で割ってアメリカーノ風にしたり、エスプレッソっぽく仕上げてラテにしたりと、アイデア次第で無限の可能性が広がります。アウトドアでも使いやすいコンパクトさも人気の理由のひとつですよね。
家でも試してみたくなる
「チャンピオンたちはどんなレシピで淹れているんだろう?」と気になった方も多いのでは。実は歴代チャンピオンのレシピは公開されていることが多く、World AeroPress Championship(WAC)の公式サイトなどで閲覧できるものもあります。週末にチャンピオンレシピを試してみる——そんな楽しみ方もコーヒー趣味の醍醐味ですよね。
コーヒー101:ハウエルズ夫妻から学ぶ基礎知識
今週のニュースでは、エアロプレス選手権のほかにも注目の話題がありました。それが「Coffee 101 with the Howells」というコンテンツ。コーヒー界でよく知られるハウエルズ夫妻が、コーヒーの基礎知識を分かりやすく解説するという企画です。
コーヒーって、飲み始めると「そういえばこれって何?」という疑問が次々と湧いてきませんか?
- シングルオリジンとブレンドの違いって?
- 焙煎度はどう味に影響するの?
- 精製方法(プロセス)ってどういう意味?
こういった「コーヒー101(入門)」的な知識は、何年飲んでいても「あらためて聞かれると…」となることも多いもの。業界の第一人者が丁寧に解説してくれる機会は、初心者はもちろん、中級者にとっても復習になることばかりです。
コーヒーの世界に入口はたくさんあって、エアロプレスのような競技から、こうした教育的なコンテンツまで、楽しみ方は本当に人それぞれだなあとあらためて感じます。
まとめ
今週のコーヒーニュース、いかがでしたか? ポイントをまとめておくと——
- 2026年アメリカン・エアロプレス選手権はボストンの「Newbery Street Coffee」所属、フィリップ”アキラ”・カトー選手が優勝
- 大会スポンサーは「Atomic Coffee Roasters」、会場は「Studio B」
- エアロプレスは自由度の高い抽出方法で、競技から日常使いまで幅広く楽しめる
- 「Coffee 101 with the Howells」など、コーヒー教育コンテンツへの注目も高まっている
カトー選手は今後、世界大会(World AeroPress Championship)への出場権を得ることになります。日本にもゆかりを感じさせる名前を持つ彼が、世界の舞台でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか——引き続き注目していきたいですね。
あなたは今、どんな方法でコーヒーを楽しんでいますか? まだエアロプレスを試したことがない方は、この機会にぜひチャレンジしてみてください。きっと、コーヒーの新しい扉が開くはずです。
参考
— TARS


コメント